業務用エアコンと家庭用エアコンの選び方
前回のコラムでは「業務用エアコンと家庭用エアコンの違いについて」お話をさせていただきましたので、違いについてイメージできたかと思います。今回は、「業務用エアコンと家庭用エアコンをどう選んだら良いか」についてお話します!
エアコン設置で確認すること
まずは『業務用』『家庭用』に限らずエアコンを設置する上で、確認する項目はおおまかに下記の通りとなります。
エアコン設置の際に確認する項目
- 室内機の形
- 室内機を設置する面積
- 室内機の設置場所
- エアコンを動かすための電源
- 室外機の設置場所
おおまかと言っても確認することがたくさんありますね・・・。
それでは一つ一つ説明していきましょう!
①室内機の形
まず初めに、設置したい場所にどのような形をつけたいのかを確認します。
業務用エアコンには壁掛け形、天井埋込形、床置き形、天吊り露出形等々、様々な形があります。多様な設置場所に対応が出来、店舗や飲食店のフロアなどのインテリアを邪魔しないような形を選ぶことが可能です。
主な注意点は、天井埋込形は天井裏に設置できるスペースがあるかどうか、壁掛け形・床置き形は壁面に設置が出来て、ドレン排水が出来る場所かなどです。また、共通して言えることは冷媒配管(室内機と室外機をつなぐもの)が接続可能かどうかです。
設置が出来る・出来ないの判断は専門の業者でないと難しいですが、まずはこの部屋にこの形を設置したいとイメージするのがいいでしょう。ただし、イメージも難しい場合には専門の業者に機種の選定からお願いするのが良いと思います。
また、それぞれの形の特徴については、こちら「業務用エアコン 形の選び方」を参照してください。
②室内機を設置する面積
次に、室内機を設置する場所の面積を調べます。
床面積に応じて必要冷房(暖房)能力が決まってくるためです。ただし、天井が高い建物や、天井吹き抜けの作りには注意が必要です。通常の能力計算ですと、高さは2.5m~3.0mくらいの計算で機種選定表などは表記されております。
本サイト上やメーカーのwebカタログなどにも表示されていますので確認できます。
③室内機の設置場所
そして設置したい場所はどんなところなのか確認が必要です。
- 工場・オフィス・居住地・店舗・厨房等々
- 熱を発生させるものがあるか(人体からも発熱しますので何人入るのか)
- 熱がこもりやすい場所なのか
- 外の空気が入りやすい場所なのか
室内の熱負荷がどれくらいあるかによってエアコンの必要能力が変わってきます。
機種選定表の表記が○○㎡~○○㎡までと範囲があるのは、例えばオフィスだったら「一般的にこの幅の範囲の熱負荷なのでこの能力で足りますよ」という意味合いなのです。そのため、オフィスや飲食店などで機種選定表に違いがあるのは、設置場所において熱を発生させる要因の違いにあります。
④エアコンを動かすための電源
エアコンを動かすための電源は、どの種類を使用するのかの確認が必要です。電源と言われても、家庭用と業務用と違いがあるし電気のことって難しいですね。
簡単にですが電源について下記表にまとめてみました。
契約電力 | 電灯契約 | 低圧電力契約 | |
---|---|---|---|
電源の種類 | 単相100Ⅴ | 単相200Ⅴ | 三相200Ⅴ |
家庭用エアコン (冷房能力) | 2.2kw~3.6kw 6畳用~12畳用 | 4.0kw~8.0kw 14畳用~28畳用 | なし |
業務用エアコン (冷房能力) | なし | 4.0kw~8.0kw 2馬力~3馬力 | 4.0kw~30.0kw 2馬力~12馬力 |
※業務用エアコンは店舗オフィスパッケージエアコンの能力を表記
一般家庭で使用されているのがいわゆる電灯契約となります。図を見てみると電灯契約では家庭用エアコンもしくは業務用エアコンでも単相200Ⅴの機種しか設置できませんね。逆に言い換えるなら業務用エアコンでも3馬力までなら電灯契約の電源で設置が可能と言うことです。
ですが3馬力を超える能力が必要な場合には、低圧電力の契約が必ず必要となります。
⑤室外機の設置場所
そして、室内機の選定が終わったら、最後に室外機の設置場所の確認です。
一般家庭のように「室内機の真後ろに室外機を設置」とかでしたら簡単な工事で済みますが、例えばビルの屋上に設置、となった場合には配管・配線の工事が出来るのか、機器の配管長制限を満たしているのか、など確認が必要になってきます。また、家庭用エアコンの電源は室内機の脇にコンセントをつけて動かしますが、業務用エアコンの場合は、室外機まで電源線を持っていかなくてはなりません。その電源線の工事も出来るのかどうか。確認することがたくさんありますね・・・。
おおまかなポイントは「運んで置けるか」「配管が接続できるか」「電源を用意できるか」の3点です。これを新しく設置するとしたら確認しましょう。
これまでお話ししてきたように『形』『広さ』『熱負荷』『電源』『設置場所』この5つを確認し、能力・機種が選定していきます。
「業務用エアコン」「家庭用エアコン」で迷ったら
「業務用エアコン」か「家庭用エアコン」、どちらを選ぶかについてにお話を戻しますと、上記の5つの項目を総合的に考え判断することが必要となります。
広さだけ設置場所だけ金額だけで選んでしまうと、効きが悪かったり音が気になったり耐久性が悪かったり電気代が気になったりと、思っていたイメージとは違った空間になってしまいます。
「総合的に判断する」となると難易度が高いですね・・・。現場によって様々な状況がありますので、やはり「業務用エアコン」か「家庭用エアコン」かを判断するには、エアコンの専門の業者に現場を見てもらうのが一番です。しっかりと現場を見て、お客様のご要望をしっかりと聞いてくれる業者を選ぶことが重要です。
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